株式会社bridgeは2024年1月、従業員規模300名以上の企業で新規事業開発に携わる担当者300名を対象に、「新規事業が生まれる組織づくり」に関する調査を実施しました。このページでは、そのレポートの主要データを公開します。
| 調査名 | 新規事業が生まれる組織づくりに関する調査 |
|---|---|
| 調査主体 | 株式会社bridge |
| 調査時期 | 2024年1月 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 全国の新規事業開発実施企業に勤務する20〜64歳の正社員。うち、従業員規模300名以上の組織で新規事業開発を担当する層 |
| 有効回答数 | 300名 |
| グループ定義 | 「新規事業が重要」かつ「成功している」と回答した150名を成功グループ、それ以外の150名を非成功グループとして比較 |
bridgeが2022年に実施した先行調査(新規事業開発に取り組む企業担当者 n=300)では、「自社の新規事業開発は成功していると思いますか」という設問への回答は次のとおりでした。
成果を実感している企業はおよそ3割にとどまり、約7割は成功の実感を持てていません。手法やフレームワークが整備された一方で、成果の実感はそれに追いついていないことになります。
2024年調査において、成功グループが「非常に同意する」「やや同意する」と回答した割合(同意率)は次のとおりです。
| 設問 | 同意率 |
|---|---|
| 新規事業を推進するチームや組織は、必要に応じて組織内外にある専門性やスキルも調達できる | 73% |
| 新規事業に関わる社内の経験・知見を共有している | 69% |
| 新しいビジネスの機会探索を熱心に実践している | 77% |
| プロトタイピングやユーザーテストを通じた価値検証活動を熱心に実践している | 77% |
| 新規事業に関する評価方法や撤退基準を設定し、それをもとにGO/STOPの意思決定をしている | 76% |
| 意思決定をもとに、検証活動に必要な予算を配分している | 72% |
| 設問 | 同意率 |
|---|---|
| 新規事業開発活動において、法務や知財、人事部門と連携ができる | 74% |
これらが示すのは、個人のスキルや経験、モチベーションに依存せずに新規事業を立ち上げられる仕組みがあるかどうか、という差です。
新規事業開発の環境づくりに取り組んできた年数を「3年未満」にそろえて、成功グループと非成功グループを比較した結果です。
| 回答 | 成功グループ・3年未満(N=49) | 非成功グループ・3年未満(N=70) |
|---|---|---|
| 非常に同意する | 32.7% | 4.3% |
| やや同意する | 49.0% | 51.4% |
| どちらともいえない | 18.4% | 30.0% |
| あまり同意しない・まったく同意しない | 0.0% | 14.3% |
| 同意計 | 81.7% | 55.7% |
| 回答 | 成功グループ・3年未満(N=49) | 非成功グループ・3年未満(N=70) |
|---|---|---|
| 非常に同意する | 28.6% | 4.3% |
| やや同意する | 32.7% | 38.6% |
| どちらともいえない | 28.6% | 45.7% |
| あまり同意しない・まったく同意しない | 10.2% | 11.4% |
| 同意計 | 61.3% | 42.9% |
差が最も大きいのは「非常に同意する」の比率です。経営陣が何も発信していない企業はほとんどありません。分かれ目は、発信しているかどうかではなく、それがどう伝わっているかにあります。
同じ成功グループのなかで、取り組み年数が「3年未満」と「5年以上」の企業を比較した結果です。
| 回答 | 成功・3年未満(N=49) | 成功・5年以上(N=60) |
|---|---|---|
| 非常に同意する | 24.5% | 41.7% |
| やや同意する | 46.9% | 41.7% |
| どちらともいえない | 24.5% | 13.3% |
| あまり同意しない・まったく同意しない | 4.1% | 3.3% |
| 同意計 | 71.4% | 83.4% |
| 回答 | 成功・3年未満(N=49) | 成功・5年以上(N=60) |
|---|---|---|
| 非常に同意する | 8.2% | 23.3% |
| やや同意する | 46.9% | 50.0% |
| どちらともいえない | 36.7% | 25.0% |
| あまり同意しない・まったく同意しない | 8.2% | 1.7% |
| 同意計 | 55.1% | 73.3% |
5年以上取り組んできた企業では、事業化までのプロセスが体系化され、ステージゲートが整っていました。人事評価制度を見直した例や、価値検証・プロトタイピングを専門的に支援する組織を置いた例もあります。これらはノウハウで一足飛びに構築できるものではなく、時間をかけて積み上がった「組織の自走化」の結果です。
「あなたの組織において新規事業活動を促進するために特に大切な項目は何でしょうか」という設問では、3年未満の成功グループは「方針と目標」、5年以上の成功グループは「意思決定」を最も多く挙げました。方針が示される段階から、案件ごとに投資と撤退を決められる段階へと、組織の関心が移っていくことがうかがえます。
本調査は、組織の自走度を見極めるための10の観点を判断指標として設計しています。
およそ3割です。bridgeが2022年に実施した調査(n=300)では、「自社の新規事業開発は成功している」と回答した企業は31.4%でした。残る約7割は成功の実感を持てていません。
個人に依存しない仕組みがあることです。2024年の調査では、成功グループ(N=150)の73%が「組織内外にある専門性やスキルも調達できる」、69%が「社内の経験・知見を共有している」、77%が「機会探索を熱心に実践している」、77%が「価値検証活動を熱心に実践している」、76%が「評価方法や撤退基準を設定しGO/STOPを判断している」、72%が「検証活動に必要な予算を配分している」と回答しました。
取り組みの意義を、全社に伝わる形で共有することです。取り組み3年未満どうしの比較では、「経営陣は新規事業への取組の意義を全社で共有している」への同意計が成功グループ81.7%に対し非成功グループ55.7%。とくに「非常に同意する」は32.7%と4.3%で、約7.6倍の開きがありました。
変わります。成功グループでも3年未満は「方針と目標」を重視し、5年以上は「意思決定」を重視していました。5年以上の企業では、資源(ヒト・モノ・カネ)の再分配への同意計が83.4%、仮説検証プロセスの整備が73.3%と、いずれも3年未満(71.4%・55.1%)を上回っています。
本ページの数値は、レポート「新規事業の実態調査」の一部です。調査結果に対するbridgeの考察、自走度を測る10の観点の詳細、組織アセスメントの進め方(5ステップ)を含む全文は、下記より無料でダウンロードいただけます。
出典:株式会社bridge「新規事業が生まれる組織づくりに関する調査」(2024年1月/有効回答300名)。第1章のみ同社2022年調査(n=300)。構成比は小数第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。引用の際は、出典として「株式会社bridge調べ」と本ページへのリンクを明記してください。