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【開催レポート】 イノベーション創出力を高めよ! 〜meetALIVE vol.42〜

2022.09.15

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デジタルイノベーション時代を勝ち抜くために、社員の発想を引き出す取り組みが活発になっています。不確実性の高いOODA時代に、どのようにアイデアを発想し、強化、展開させていくべきでしょうか?
今回は、イノベーション創出を事業としているbridgeの大長と、新規事業を次々生み出しているシステムインテグレータの梅田社長より、アイデア発想の勘所をお話ししました。

 

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◆イノベーションの定義とは?

大長:僕の中では「創造的な問題解決」という言い方をしていて、企業がイノベーションに取り組む=創造的な問題解決に取り組むという意味合いで使っています。逆の意味では「機能的な問題解決」=過去の延長線上で解けることになります。既存事業は過去のパターンや蓄積があるので予測して問題解決できるのですが、創造的な問題解決は過去とは非連続なので、過去の経験が使えない。それに取り組むことをイノベーションと考えています。

梅田:パラダイムシフトに乗ったものはイノベーティブな製品になると考えています。発想の仕方で社員によく実施しているのは「5年後の〇〇」です。5年後の世界で勝負できているものはイノベーティブだと思います。人間は大体目の前を見ているので、5年後くらいの社会や生活をイメージしないと新しい発想が生まれづらいです。

◆失敗してしまうポイントとは?

大長:色々な失敗パターンがあると思いますが、機能的な問題解決をするときは、効率よく合理的に過去の経験を生かしていかに時間をかけずに成果を出すか、というようなルールがある気がします。一方で非連続なことをしようと思うと効率よくできないのですが、それが許容されず無駄なこととして扱われて評価されてしまうケースが多いです。真逆の活動の要素がありますが、うまくいっている会社はその真逆を受け入れています。うまくいっていない会社は、効率性や合理性を求めて一辺倒になってしまっています。

MIJS:会社のカルチャーや、経営者の覚悟も必要ですね。非連続を推奨することが大事ですね。

大長:失敗例は表に出てこず、成功例だけ上に行くので、失敗例を「ナイストライ!」と言えると、手を挙げる人が増えると思います。カルチャーコードというチーム内の共通言語があって、盛り上げられるとチームとしても上手くいきます。例えば以下の項目を確認してみてください。

◆アイデアを出すポイントとは?

大長:従来ですと、僕もワークショップで集中的にアイデアを出すということをやっていました。しかしある日、尊敬している連続起業家がどういうふうにアイデアを出しているか話を聞きました。その人は自分のやりたいことを付箋に書いて、冷蔵庫に5〜6個貼っているようです。それを毎日見続けていると、そのキーワードに関連する情報がどんどん入ってくるようになります。色々な情報を浴びながら、やっぱり自分がやるべきでないと感じたものは付箋を外し、3ヶ月後まで残っていた付箋に対してチームを立ち上げたりするようです。

例えばラウンドクルーザーが欲しいなと思った瞬間、今までは見えてなかった、街の中で走っているラウンドクルーザーが目に入ってくるように、何か考えてアイデアが出てからそれに関する情報が入ってきます。目に入り出してからがアイデアが熟成する期間で、一度寝かす期間があってもいいと思います。対面でコストがかかるようなら、オンラインで3回に分けてアイデア出しをしてもいいですね。

梅田:私はアイデアが出るとすぐ手帳にメモしています。会社に持ち込むのは3年くらい寝かしたアイデアが多いです。夜に思いついたアイデアも翌日起きてみたら大したことなかったということもありますし、その後、1年未満で作ろうとするものもあれば、数年寝かしてから作っているものもあります。

大長:また、アイデアというのはみんなで考えるものだと思われがちですが、新規事業の文脈でいくと、やっぱり一人で考え抜いている時の方がパワーがあったりします。ブレストする時間だけ考えるのではなく、その時に自分の考えをピッチできるくらい準備した方が進むように、もっと個人で考える時間を上手く利用した方がいいと思います。アイデアを否定しないなど心理的安全性を下げていくことは昔からやっていますが、無責任なアイデアを出すことは良くないですね。

MIJS:参加者の方から質問が来ています。「一人がアイデアを考え抜くと愛情が生まれてしまい、周りからの意見やアドバイスを受け入れられない心理になりがちなのですが、これを素直に受け入れる心構えがあったら教えてほしい」とのことです。

大長:梅田社長のように考え抜いている人は、行動にどんどん移していくと思います。素直になれないんじゃないかと考えなくていいように思いますが、なぜこのアイデアが面白いのか、なぜ自分がそれをやりたいと思うのかということを、周りの人に丁寧に伝える必要があります。話を聞いてくれるかどうかではなく、やりたいことを一緒にやろうというビジョンの部分で共感をもらう方がいいでしょう。

MIJS:全員が賛成と手を上げるものがイノベーティブという訳ではありませんし、一人で考えたアイデアも、殻に閉じこもらず高い視座を得て俯瞰して見ることが大事ですよね。

梅田:5年前にとあるサービスの提案をしたのですが、取締役会で全員に反対されました。さらに部門のミーティングでも6割以上の人から売れないと言われました。しかし社長が押し切って作りました。製品化しましたが、今そこそこ売れていますよ。笑

MIJS:一人の情熱、推進する力も大事ですね!

◆撤退条件とは?

大長:僕らがやっているプロジェクトの中では、次の仮説が作れなかったらストップになります。プロトタイプ作ってテストして、良い評価が得られなかったとしても、「この気づきってここを直せば、このお客さんに持っていけるんじゃないか」と仮説をどんどん更新していくのですが、更新できなくて八方塞がりとなってしまったら、一旦プロジェクトとしては終結します。プロダクトマーケットフィットよりも、手前のソリューションフィットの段階です。困りごとはあるけど買ってくれない、困ってるけど要らない、という場合があります。困っていてかつ要るという人を探さなければいけないのですが、それが見つからないと止まってしまいます。

梅田:プロダクトは自分の子どもですので、客観的に見たらダメでも、何とかしたいという思いがあるので、自分で売りにいっています(営業も沢山やっています)。

◆アイデアを出す手法

大長:問いの立て方は一番効果があると実感しています。どのようにすれば〇〇ができるようになるか、いかに〇〇を解決できるか、という問いをもっと具体的に考えていきます。

例えば、HOKAでは「いかに足の痛みを軽減できるか」という問いで作られた靴がありますが、一方でVIBRAMというメーカーでは「いかに地面の感触を足の裏で感じられるか」という問いで作られています。VIBRAMでは5本指の足袋のような靴が出来上がり、マニアックなランナーや山登りをする人に好評です。このように、問いの立て方ひとつで全然アイデアやアウトプットが変わります。

梅田:いま私は「創造力の民主化」をテーマにしています。アイデア創出プラットフォーム 「IDEA GARDEN」は、元々発想した後の製品だったのですが、発想を促すところの機能を私が付け加えました。それがヒントメソッドと言って、5年後の〇〇というような何かしらのヒントを与えることができます。ヒントの種類は6つあり、技術トレンド・ビジネストレンド・メタバースなどです。民主化はメソッドを与えないと難しいですよね。

大長:IDEA GARDENの良いところは、アイデアを出した人にどんどんコメントしたり乗っかったりする機能があることです。社内の経験が集まって、そこが民主化できているように見えます。

梅田:10月15日に、第1回目となるMIJS アイデアソン 2022をオンラインで実施します。日本を豊かにするテーマを掲げて、みんなでアイデアを競い合うコンテストです。クリエイティブコンフィデンスを持った集団だからこそ提供できるアイデア創造の場です。今回が最初ですが、毎年1回テーマを変えて実施するサステナブルなイベントとしていきます。ぜひご参加ください。

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◆事業創出のポイントやコツ、実践していること

大長:プロジェクトの中では、世界で起こっているサービスをリサーチして、兆しが出ているかどうかをチェックします。まだ誰も考えていなくて競合も全くいないというよりは、すでに始まっている国やエリアがある方が、自分もやれるかもと思えたり、ニーズがあることを確かめられます。実際アイデアの良し悪しはそこまで変わらなくて、1万人が思いついて100人が始めて1人が続けると言われているように、売れるまで続けるということが大事です。企画したものを営業部門に渡してしまうのではなく、自分で売って始めのお客さんを見つけてくるまで、やりきれるかの方が勝敗に影響しているように思います。

◆最後にひとこと

大長:新規事業とかイノベーション活動って重苦しいものが漂うのですが、楽しむことが一番大事で、面白がって盛り上げて進めていくのがいいと思います。MIJS アイデアソンも、その楽しさに触れてもらえるきっかけになりますので、ぜひご参加ください。

梅田:「VUCA(ブーカ)時代はOODA(ウーダ)で行こう」といつも言っています。

VUCAとは変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)。OODAはObserve(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(実行)のことです。

複雑で不確実なVUCA時代になったので、PDCAのPが狂いやすくなり、OODAループの「やってみなはれ」が重要になったわけですね。

MIJSアイデアソンも、まずは参加してみなはれ!ということで、お待ちしております。

〜End〜

 

◆ゲストスピーカー紹介

◇大長 伸行 
株式会社bridge 代表取締役社長

2009年よりデザインファームのコンサルタントとしてデザイン思考を活用した商品・サービス開発、イノベーション人材育成プロジェクトをリード。2017年1月株式会社bridgeを創業。 多様な業種、組織の200を超える事業開発プロジェクトを横断し得た数々の失敗経験を形式知化し、新規事業の創出とイノベーション組織づくりを支援する。 また多くのリーダー、起業家に関わる中で、彼らの内面によりそったサポートのあり方を模索し、ライフコーチとしても活動中。



◇梅田 弘之 氏
株式会社システムインテグレータ 代表取締役会長

1995年に起業し、日本初のERPや日本初のeコマース、統合型プロジェクト管理など、時代ニーズに合ったプロダクトを次々に企画・開発して東証スタンダードに上場。「グラス片手にデータベース設計」「AIのキホン」など22の著書を持つ。

 

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