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bridgeは、株式会社システムインテグレータと共催で、オンラインセミナー「アイデアソンを事業化につなげるための具体的アプローチ~単なるイベントで終わらせず成果を出す秘訣とは~」を実施しました。
株式会社システムインテグレータ 代表取締役会長 梅田 弘之氏
・NTTコミュニケーションズ「新規事業創出社内ビジネスコンテストDigiCom」(2016~)
・オリエンタルランド「従業員提案制度 I have アイデア」(2020年度 2075件)
・グリコ 「ファンや社員でアイデアを出しあうIdea Camp」(2021/2)
【社内アイデアソンの課題】
1.テーマが悩ましい
2.いいアイデアが出ない
3.評価が悩ましい
4.アイデアソンで終わる
5.運営が大変
アイデアソンの課題あるある①…テーマが広すぎる
(テーマの例)「イノベーションを生む」「DXを考える」「新規事業を発想」など
・B to Cのちっちゃなアイデアが多い(仕掛け人目線でなく、ユーザー目線)
・事業に結びつけにくいアイデアが多い
・実現性や収益性(金のにおい)の考慮が足りない“妄想”が多い
解決策:テーマを絞る、キャップをはめる…暗黙ではなく明示すべき
(キャップの例)
A.会社の事業との親和性キャップ
・当社のコアコンピタンスである〇〇を活かしたビジネスのアイデア
・当社が注力している〇〇事業におけるビジネスのアイデア
・当社の既存事業である〇〇と相乗効果や関連性のあるビジネスのアイデア
B.会社が重視しているトレンドキャップ
・今後、急成長が見込まれる〇〇を利用したアイデア
・今、話題となっている〇〇に関するアイデア
※絞ることでアイデアの範囲は狭くなるが、濃いアイデアとなりビジネス化しやすいアイデアとなる
アイデアソンの課題あるある②…「ただ、アイデア出してください」と伝えるだけ。
創造力を民主化する(一握りの企画担当→社員全員にアイデアを求める)際の注意点
・みんなアイデア発想法を知らない
・日頃からアイデアを考えたりメモする習慣がない
・世の中のアイデアを知らないので、発想を誘発しにくい
解決策:アイデアを発想しやすい仕組みを提供する
・アイデア発想法をレクチャーする(簡単でもいいので)
・社内でアイデアを共有、見える化する(人のアイデアを見てインスピレーションが湧く)
・アイデアをみんなで水やりする機会を作る
・アイデアを流さず、蓄積して会社の財産とする
アイデアソンの課題あるある③…イベント開催が目的となっている
・盛り上がり、アンケートも良いが、ビジネス化につながらない
・「いいアイデアが出たなら事業化する」という程度の消極的な期待
・アイデアを事業化に向けて推進する仕組みが弱い
解決策:トップダウンで本気で事業化する計画を立てる
・経営者レベルの責任者を決める(新規事業創出する役目は誰?)
・目標やKPIを設定する(例:参加者300名、アイデア100件、ノミネート5件、PoC2件、事業化1件)
・アイデアソン後のスケジュール計画を立てる
・アイデアソン後の開発体制を想定する(PoC、事業開発)
・壁打ち担当を確保する(事業化のノウハウ、事業化への情熱のある人)
・予算を取っておく(壁打ち、PoC、事業開発)
6つのメソッド
1.アイデア発想の機会を提供する
テーマを絞り、参加者を選び、アイデア発想の機会を作る
2.アイデア発想法を提供する
アイデア発想する手法を学び、訓練する
3.アイデアを蓄積・共有する
せっかくのアイデアを流してしまうのはもったいない
4.アイデアを種の段階からみんなで育てる
自分で出すのは苦手でも、サポートが得意な人は多い
5.ポジティブマインドで壁打ちする
壁打ちなしで事業化できるアイデアはない
6.アイデアソン後の事業化を計画する
PoCや事業化のスケジュール、予算、体制、KPIを計画する
【クローズド】~社員発想でDX時代を勝ち抜く~
・新事業、新製品などイノベーションのアイデアを出す
・既存事業、既存製品をよりよくするアイデアを出す
・販売促進、CS向上、SDGSの取り組みなど、よい方法をみんなで考える
・生産性向上、品質強化、業務効率UPなど、業務カイゼンをみんなで考える
【オープン】
マーケティング:知ってもらい、関心を持ってもらい、ファンを増やす
アイデアを公募:自分たちで気付けないアイデアやヒントを得る
日本中でアイデアソンが開かれ、デザイン思考あふれる国にしたい!
株式会社bridge プロジェクトデザイナー 2030SDGs公認ファシリテーター 兼
株式会社NTTデータ イントラマート 経営戦略室 グループリーダー 七島 泰介
VUCA
非常に変化が激しく、速く、先行きが不透明で、未来を予測することが困難な状況
事業や製品・サービス、ビジネスモデルの短命化がますます加速
→プロダクト・ライフサイクルが急速に短くなる中で
企業は新たな事業の開発や創出に取り組み、次の柱を生み出さなければならない
参考:なぜ今、新規事業が必要なのか -日経ビジネス電子版(2022.4.5)
新規事業やDXが求められている一方で、Covid-19で加速したデジタルワークスタイル(テレワーク、Web会議など)によるコミュニケーション不足を感じている。
経営層は、良いアイデアがたくさん出てくることを求め、ビジネスへのインパクトを期待してしまっている。
新規事業・DX推進の担当者の方、苦しいですよね・・・
・いきなり企画級のアイデアを期待している(評価者・事務局・起案者の目線が合っていない)
・自分たちの強み、得意技の活かし方を知らない。また、社内、周りにいる協力者の強みをよく知らない(ex.強み:ブランド・・・)
・リモートワークにより雑談も減ったことで「アイツ、何やっているの?」と周囲の理解も得られにくい状況に・・
関係性の質を高めるためのアイデアソンでのコミュニケーション戦略
・Rule &Goal
グラウンドルールの整備、実施目的を明確にする
・アイスブレイクは工夫して、時間は割と長めに
(単なる自己紹介に終わらせない)
・デジタルワークスペース(ITツール)の活用
(相互に助け合える、時間的・空間的制約を超える)
・いきなりアイデアではなく、ヒントをみんなで考える過程が楽しい(参加者がどんなことに興味関心を持っているのか知ることが出来る)
・アイデアがSTEP by STEPで成長していく過程が非常に興味深い(まず、リーンキャンバスを描く→空いている項目をただ埋めようとする)
・コメントやいいね、が勇気を与え、アイデアを具体化する手助けになる(同じ思いを持つメンバーやナレッジを持つメンバーを見つけられる)
IDEA GARDENを使ってワークショップをやってみました。5チームに分かれてアイディエーションを実施したところ、3時間で10個のアイデアが生まれました!
・社内の価値観や力関係を意図的に忘れて意見出しが出来てすごく良かったです。みんなで「いいね~!」「それ面白そう!」がたくさん出てきて、飲みながらガッツリ話したいと思いました(笑)
・IDEA GARDENで他の方のヒントを閲覧でき、何に課題を持たれているのかを知る機会となりいい気づきになりました。
・新規アイデアの発想の支援がツールとして用意されていると、暗黙知を事業に転化させるプロセスが確立しやすいと思いました。
・ヒントが続々と出てくる様が壮観だった。自分の発想にはないアイデアに触れられた。
・リモート、オンラインでも成功の循環モデルに着目し、「関係の質」「思考の質」「行動の質」を高めることでアイデア(結果)の質を高めることが出来る
・アイデアソン、アイデア出しでチームビルディングは重要!Rule&Goal、アイスブレイクは必ず丁寧に行う
・チーム活動を助けるコミュニケーションツールを有効に活用。その場だけでなく、継続的な取り組みにすることで更に、アイデア(結果)の質を高めることが出来る
株式会社システムインテグレータとbridgeは、事業を拡大/成長させたい経営者の方、新規事業開発や経営企画に携わっている方、人事/教育担当者の方を対象に、今後もこのようなセミナーを実施していきます。