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プロジェクト

アイデア創出プラットフォーム「IDEA GARDEN」立ち上げに伴走

課題

社内提案制度から実用可能な製品アイデアが10年以上生まれなかった

bridgeがしたこと

MIJS(※日本のソフトウエア製品ベンダーが集結する業界団体)主催の新事業開発プログラム内での支援を行い、0→1フェーズを伴走

成果

アイデア創出プラットフォーム『IDEA GARDEN』の企画が誕生

株式会社システムインテグレータ 代表取締役社長・梅田 弘之さん(写真左)、新製品企画室・横山 弘典さん(写真中央)、株式会社bridge代表取締役・大長 伸行(写真右)

2021年11月18日、新規事業『IDEA GARDEN』が株式会社システムインテグレータ内で立ち上がりました。これまで社内提案制度「パッケージアイデアコンテスト」を実施するも良いアイデアが生まれず、課題感があったといいます。

この度、bridgeがサポートするMIJS(Made In Japan Software & Service)コンソーシアムが開催した「新規事業開発プログラム」に参加したことで、大きな転機が訪れました。社員発想のアイデアで新規事業が立ち上がったのです。

社員のアイデア発想から、どのように事業化を実現したのか。そのプロセスを、システムインテグレータ社の梅田社長に伺いました。

社員発想のアイデア水準に課題感

大長今回、社員発想での新規事業がついに立ち上がりましたね。私たちbridgeもこの0→1フェーズに携わるなかで多くの発見がありましたので、ぜひ梅田社長と対談ができればと考えていました。

梅田社長(以下、梅田)オンラインでは2~3度お話をさせていただきましたが、対面では初めてですね。

大長まずお聞きしたいと思っていたのが、新規事業創出の取り組みについてです。これまで社内で「パッケージアイデアコンテスト」を実施してきた背景があるなかで、MIJSコンソーシアムが開催した「新規事業開発プログラム」に参加したのはなぜでしょうか。

梅田弊社は1995年の設立以来、自社製品での勝負を続けてきました。経営は順調で、2014年には東証一部上場も果たします。ただ懸念があったのは、事業や製品アイデアのすべてが社長である私の発案だったという点でした。

その状況を打破すべく「パッケージアイデアコンテスト」を始めたわけですが、10年以上続けても事業化に至るアイデアは生まれませんでした。このままじゃいけない、という課題感をずっと抱えていて、もう止めようかと取締役に相談したこともあります。

ただコンテストの中止は、取締役たちから大反対でした。彼らは自分たちで企画した製品で勝負することに魅力を感じて入社してきた背景があります。弊社のMEME(ミーム)である「創造性」を守ることを考え、私の意思もそこで踏みとどまりました。

ではどのように解決すべきか。そう考えたとき、MIJSのプログラムを利用することを思いついたんです。社内からも「あと一歩!」と感じる提案が出始めている時期でもあったので、外部の刺激を受けることで、その勢いを加速させる狙いもありました。

自社が抱える「痛み」に発想のヒント

当日はMIJS運営・七島氏も交えて対談が行われた

大長2021年11月18日、企業内のアイデア創出プラットフォーム『IDEA GARDEN』が正式にリリースされました。社員発想の事業化がついに誕生したわけですが、成功要因はどこにあったとお考えですか?

梅田MIJSのプログラムで、社外のメンバーと他流試合でアイデアを磨き込めたのは良かったですね。社内コンペ形式だと甘えも生まれやすかったと思うんです。メンバーが一生懸命に取り組んでいることは知っていたので、製品企画のプレゼン当日は楽しみにしていました。

とはいえ、10年間苦しい時期が続いていたので、多少課題があっても企画を採用しようかなとも考えていたんです。ハードルを下げてでも「社員発想」で製品が生まれたという実績を作りたいと、少し弱気になっていました。

でも実際にプレゼンを聞くと企画内容が素晴らしく、その翌営業日には「製品化するぞ!」と社内に号令をかけていました。

MIJSプログラムの最終プレゼンの様子

実をいうと、10月にも別の新規事業のリリースをしました。こちらも社員発想のアイデアで、これまでの努力がようやく実を結び始めていると感じています。

大長私は今回、MIJSのプログラムを支援する立場だったので、社員の方々にモチベーションがどこにあるのかを聞く機会がありました。いまも印象に残っているのは、大多数が異口同音に「社長をギャフンと言わせたい」と発言していたこと。だから皆さん、絶対にあきらめなかったですよね。

このアイデアは「脈ナシ」とわかれば、すぐに次のアイデアが立ち上がり、プロトタイプを作り、反復する。プログラム期間中の4ヶ月間に出てきた企画は、15本以上ありました。この一連の行動が非常にスピーディーだったんです。れが結果的に『IDEA GARDEN』の着想にもつながったのではないでしょうか。

優れた発想は「ワークショップで考えよう!」という一時的な活動で出るものではなく、寝かせて、結合し、ほかの情報からもインスピレーションを得ることで育っていくもの。まさに『IDEA GARDEN』のコンセプトそのものですよね。

梅田3ヶ月のプログラム期間で1つのアイデアを煮詰めたと思っていたので、そのお話を最初に聞いたときは驚きましたね。何度も壁打ちを繰り返しながら回転数を上げることは、アイデアを磨くうえで非常に大切。これもまた、製品化につながる要因の一つでしょうね。

大長最終的に、本開発を進めようと至った決定要因は何でしたか?

梅田ニーズが明確だったんです。弊社が抱えていた「痛み」を解決するソリューションだったので、すぐにイメージができた。つまり、どんなに社内提案制度を繰り返しても「いいアイデアが生まれてこない」という悩みですね。『IDEA GARDEN』というツールの力で、社員発想のアイデアを後押しするこのコンセプトは、世の企業に必要とされると思ったんです。

新規事業が生まれる組織改革ツール「IDEA GARDEN」の誕生

大長bridgeとしても今後『IDEA GARDEN』の利用促進、事業加速に向けて伴走したいと考えています。梅田社長はこのツールを普及させることで、どんな未来を実現したいと構想していますか?

梅田いまの時代、多くの経営者が「社員発想で良いアイデアを!」と考えていると思うんです。しかし二言目には「良いアイデアが出ない」と嘆いているのが現状ではないでしょうか。私たちも同じような道をこれまで、10年以上歩んできたのでよくわかります。

ここで間違ってはいけないのが、社員の責任ではないということ。大切なのは、アイデアが創出される機会や仕組みを、会社側が十分に提供できているかどうかです

弊社の「パッケージアイデアコンテスト」も、毎年白紙の状態でスタートさせていました。せっかく芽が出始めた企画もリセットされてしまう。課題には気づいていましたが、最適な解決策にたどり着けずにいました。

大長bridgeでも、定期的にアイデアを募集してSlackに投稿してもらうのですが、フローで流れていくことに課題を感じていました。そんなとき『IDEA GARDEN』のプレゼンを聞き、これは面白そうだと感じたのを覚えています。

梅田『IDEA GARDEN』の特徴の1つに「Hints Method」があります。アイデアが湧き出る仕組みで、ボード上に並べられたヒントを眺めるうちに、誰でも発想できる仕掛けになっています。そのアイデアにみんなが相乗りし、自然とプロジェクトメンバーが集まる。そして、十分に構想が磨かれた時点で社内提案として「応募」ができる。これらすべてを「見える化」しているので、フローで流されずストックされていくんです。

引用元:IDEA GARDEN公式HP

大長社内提案制度は、先細りになる傾向が各社見られます。1年目は応募数が多かったとしても、2年目、3年目には減少してしまう。メールで「アイデアを出してほしい」と送ったとしても、返信があるのは一部の社員からだけ。

原因はさまざまです。仮に提案が通っても協力者を得られず、孤独に新規事業を頑張るしかない様子をみて敬遠したり、または管理部門だと、アイデア出しそのものに参加しにくい状況があったりもします。

梅田アイデアの「見える化」が十分でないと、誰かのアイデアに刺激を受けて、新たに発想するという循環が起こりにくくなりますよね。思考のプロセスを共有し、協力し合える仕組みがなければチーム作りも難しい。人の目に触れるのは企画として十分にまとまった「応募」のときだけになります。

弊社では『IDEA GARDEN』を使うことでそれらの課題を解決し、現在では管理部門が主催してSDGsのアイデアを集めたり 、eコマースの部隊が既存の製品のブラッシュアップに活用したりと、あらゆる場面で議論が活性化しています。

社員の想像力を後押しする仕組みに

大長:『IDEA GARDEN』を使えばみんなが参加でき、応援もしやすい。少し大げさですが “新規事業の民主化” が起こるように感じています。しかもイノベーションやDXのためではなく、いまより仕事を面白く、楽しくさせるためのツールとして役立つイメージがあります。

今後展開するうえで課題もあると思いますが、bridgeもエバンジェリストとして関わり貢献することで、より事業を後押しできることにワクワクしています。

『IDEA GARDEN』で印象的なのは、「種」「アイデア」「企画」「応募」のカードの使い方です。

IDEA GARDEN使用イメージ

社員の皆さんは、提示されたヒントをもとにアイデアを発想し、それらを一番左の「種」のカテゴリに配置する。この時点では大枠の概要しか記載できず、ビジネスモデルなどを詳しく書くことはできません。言い換えれば、その分だけハードルが下がり、誰でも投稿しやすくなる仕掛けが備わっています。

梅田最近ではDXという言葉が流行りのように広がっていますが、唱えるだけでは当然実現しません。まずは経営者が率先して、機会や仕組みを用意することが大切です。『IDEA GARDEN』の普及は、組織の変革をリードできると考えています。

とはいえ、課題がないわけではありません。ツールがあるだけではダメで、アイデア発想会などのリアルな支援も必要です。それがまさに、今回bridgeさんとパートナーシップ締結に至った背景でもあります。

弊社はシステム化、数値化が得意な会社です。一方、bridgeさんはコミュニケーションなどを通じた「組織変革」や「新規事業開発」に強みを持つ会社です。やり方こそ違いますが、見ている景色は同じかなと感じています。

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ここまでお伝えした内容は、2021年12月16日(木)開催のオンラインセミナー「社員のアイデア発想でイノベーションを起こす最新アプローチ」の中でシステムインテグレータ梅田社長とbridge大長が具体的にお伝えします。

<オンラインセミナー参加対象の方>

  • 事業を拡大/成長させたい経営者の方
  • 新規事業開発や経営企画に携わっている方
  • 人事/教育担当者の方

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https://products.sint.co.jp/ideagarden/seminar/20211216 

▼IDEA GARDEN公式HP

 

(執筆・編集:株式会社ソレナ)

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